PAI-1は乳がんの成長や転移に促進的に作用することが明らかとなっており、夜間の光曝露は PAI-1 遺伝子発現を増加させる(Aoshima et al., 2014)。これらに着目し、「夜型生活→時計遺伝子の調節変化→PAI-1 量増加→乳がんリスクの上昇」という仮説を立て、これを食品の摂取により予防することを最終目的とした。本研究では、その第一歩として夜間の光曝露がPAI-1に及ぼす影響について検討した。マウスに暗期に光(250ルクス)を曝露させたところ、血中PAI-1量は、対照群に対して、光曝露2時間群で有意に上昇し、心臓および肝臓における時計遺伝子の発現についても変化がみられた。
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