本研究は、起床時コルチゾール反応(Cortisol Awakening Response :CAR)によりスポーツ競技者のストレス状態を定量化することを目的とし、連続3日間のトレーニング負荷を考慮した上で、気分及びCARの変化を検討した。その結果、トレーニング負荷の変動に対し気分は顕著に変化したものの、CARは有意な変化を示さなかった。このことから、本研究で確認したCARは気分といった主観的尺度とは異なり急性的なトレーニング負荷によるストレスの影響は比較的少なく、より長期的なストレスと関連する内分泌指標となり得ることが示唆された。
|