急激な気温・湿度低下と運動負荷による相加的なストレスは、喘息体質者の呼吸機能を低下させる。そこで、屋内外の気温差・湿度差を緩衝させるBuffer roomを発案し、喘息体質者の冬季の運動時における呼吸機能低下の抑制への効果を検証した。 人工気象室内実験の結果、Buffer room滞在は低温・低湿度環境下の6分間の走運動(予測最大心拍数の80%以上)後の中枢気道指標及び末梢気道指標低下を抑制した。一方、学校体育の30分間以上の長距離走時では、Buffer room滞在はピークフローの低下を抑制しきれなかった。運動量の増加に対するBuffer roomの課題をさらに検証する必要性が示唆された。
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