本研究では,メンタルトレーニング技法の一つである漸進的筋弛緩法(PMR)の実施が脊髄反射機構及ぼす影響について検証した.実験①として,PMRの右足フェーズを実施する前後で右足における足関節底屈・背屈運動課題を実施し,運動課題中の背屈時にヒラメ筋H反射を測定した.また,実験②では,PMRを左足フェーズで実施し,実験①と同様に右足における運動課題中のヒラメ筋H反射を測定した. その結果,実験①・②ともに,PMR実施前の運動課題中とPMR実施後の運動課題中のH反射振幅値に変化はみられなかった. PMRを実施することで直後の運動においてヒラメ筋運動ニューロン興奮性に促通効果がみられないことがわかった.
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