研究課題/領域番号 |
25882059
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
稲葉 優希 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (30709431)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | バイオフィードバック / 自転車 |
研究実績の概要 |
今年度は、バイオフィードバックシステムの構築に向けて、システムの調整を行った。具体的には、先ずは3次元動作解析システム上で得られる位置座標データ及び、アナログデータを別の解析用ソフトウェアに取り込む仕組みを整えた。取り込まれた位置座標データについては、別の解析用ソフトウェア上で関節角度や力を算出して、値に応じてフィードバック(音刺激)が実施されるようにした。フィードバックは、基準となるデータとの差異を基に行えるようにした。解析をしてリアルタイムにフィードバックする必要があったため、解析プログラムを工夫して、時間遅れが起きないようにした。 実際に構築したシステムを単発の、動作時間が短い動作(ゴルフのスイング動作等)で使用できる仕組みを構築して試してみたが、そのような動作では動作時間が短いために、フィードバックを受け取っても修正が困難であり、リアルタイムフィードバックを活用することが難しいことがわかった。そこで、対象動作を周期的な運動に変更する必要があると考えた。したがって、本研究では多くの動きを2次元上で捉えることができて動作が比較的シンプルである、自転車の漕動作を対象とすることとした。漕動作については、フィードバックに関する先行研究も多く存在するため、研究結果の比較も可能であるためである。来年度は漕動作のバイオフィードバックシステムを構築して、いくつかのフィードバックの種類のグループに対してフィードバックを実施して、動作がどのように変化するか、検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度はバイオフィードバックシステムを構築して、予備実験を行う予定であった。実際に、3次元動作解析システムで得られたマーカーの位置座標データを別の解析用ソフトウェアで取り込み、解析をして、解析された値に応じてフィードバックを行う仕組みは整えたが、想定していたようなゴルフのスイング動作の様に、単発で動作時間が短い動作については、現在のフィードバックシステムでは、情報の活用が困難であることがわかった。そのため、対象動作とフィードバックシステムについて再検証及び再構築が必要となってしまったため、進捗はやや遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はバイオフィードバックを用いる対象動作を周期的な運動に変更して、フィードバックシステムを再構築して実験を行う予定である。具体的には、力の情報や関節角度の情報が得やすく、周期的な運動を繰り返す自転車の漕動作を対象とする予定である。したがって、来年度は自転車の踏力を測るシステムと、漕動作に対応したバイオフィードバックシステムを構築して、実際にそれを用いて実験を行って、フィードバックの効果について検証する。
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