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2013 年度 実績報告書

感覚麻痺を有する脳卒中患者の手指機能の向上のための感覚フィードバック装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25882060
研究機関千葉大学

研究代表者

北 佳保里  千葉大学, フロンティア医工学センター, 助教 (60550548)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワードリハビリテーション / 脳卒中 / 感覚麻痺 / 感覚フィードバック / 電気刺激
研究実績の概要

脳卒中の後遺症として運動麻痺や感覚麻痺が生じることは一般によく知られているが,運動麻痺が軽度であり運動機能が比較的保たれていても,表在覚や固有受容感覚といった感覚が重度に障害されているとき,把持動作やつまみ動作といったマニピュレーション能力の機能が著しく低下する場合がある.感覚障害が重い場合,視覚による代償を利用して日常生活に関わる動作を行っていると考えられるが,圧覚情報は代償が困難である.そこで,指先の圧情報を皮膚表面への電気刺激に変換してフィードバックする方法(Sensory feedback by transcutaneous electrical nerve stimulation, SENS)を開発し,予備的検討を行ってきた.本研究では,臨床現場での提案装置SENSを用いた訓練を行うため,携帯型システムの開発を目的のひとつとしている.現在の提案装置SENSは,ノートPC,AD/DC変換,スティミュレータ,アイソレータなどから成り,大掛かりであるため,病院または研究室以外での使用が困難である.多症例に対してSENSを用いた訓練を行ったり,自宅での装置の使用を可能にするには,装置の小型化が不可欠であるが,そのためには搭載する機能を限定する必要がある.そこで,痛みを感じない,筋肉を収縮させない,指先の圧力に応じた刺激の変化を感じることができる,など条件を定め,それらを満たすような電気刺激のパラメータの選定を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

臨床現場での提案装置の使用を目指し,多症例での有効性の検討,装置の小型化が本研究の第一段階の目的であった.これに対して,本年度は,電気刺激パラメータの検討を行った.しかしながら,個人差等が大きく,パラメータの選定に想定より時間を要し,26年度も引き続きパラメータ選定を行うため,本研究の進捗はやや遅れていると判断する.

今後の研究の推進方策

今後も引き続き,電気刺激パラメータの選定を行い,決定したパラメータをマイコン等に搭載し,小型装置の開発を行う.さらに並行して,現状の提案装置を用いて,多症例でのSENSの有効性の検討や,SENSを用いた訓練が効果を発揮する患者や疾患などの検証を行う.
携帯型装置が開発された後には,携帯型システムを臨床現場に導入することで,さらに多症例にSENSを用いた物体把持訓練を提供するとともに,システムの有効性の検証性を引き続き行う.
また,SENS訓練中の脳活動や訓練前後の脳構造をMRIを用いて計測し,運動機能回復と神経基盤との関係性を明らかにすることを目指す.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Brain structure constraints a cost for optimization in muscle force distribution problem.2013

    • 著者名/発表者名
      Kita K, Izawa J, Hosoda C, Honda M, Hanakawa T, Osu R
    • 学会等名
      Neuroscience
    • 発表場所
      San Diego, USA
    • 年月日
      2013-11-09 – 2013-11-13
  • [学会発表] Sensory Feedback by Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation to Improve Manipulation Deficit Caused by Severe Sensory Loss after Stroke.2013

    • 著者名/発表者名
      Kita K
    • 学会等名
      WCPT-AWP & ACPT Congress
    • 発表場所
      Taichung, Taiwan
    • 年月日
      2013-09-05 – 2013-09-09
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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