本研究は、八重山諸島石垣島名蔵集落と嵩田集落に居住する台湾系住民の集落立地と居住環境、住まい方と地域文化について、集落・生活・コミュニティの視点から明らかにした。石垣島では様々な歴史的要因により村建て、廃村、村移動が繰り返し行われ、年代によって集落の場所や規模、数が大きく変容していった。 そのような環境下において、昭和初期に島外から移住してきた台湾の人々が、どのように住環境を構築し民族アイデンティティを継承してきたのか、現地調査と歴史的文献・資料を用いて、その史的変遷と石垣島での暮らし方について分析を進めた。
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