フィンランド西南部の自治体パルガス町における家族介護支援制度に関する計2ヵ月強の実地調査を実施し、町行政による社会福祉サービスの現場での参与観察を行った。 これらの調査から、現在の親族介護支援制度が、社会民主主義型の福祉国家が新自由主義的な構造改革を遂げる中で増強されてきたものであることが分かった。社会福祉サービスの消費者としての親族介護者と、社会福祉サービスを提供する労働者としての親族介護者という二つの側面が、親族介護者の認定/棄却過程においてコンフリクトを生んでいることが分かった。こうした調査結果にもとづき、国際学会2件を含む学会発表や論文という形で成果発表を行った。
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