本研究は、国内外における外国人向けの能指導プログラムの実態を明らかにすることを目的とし、参与観察を通じて以下の問いに答えた。①どのようなプログラムを採用しているのか、②稽古法は日本の伝統的な口頭伝承による方法なのか、西洋の教育法なのか、あるいは新しい方法なのかである。具体的には、Noh Training Project-Tokyo(日本)と、Noh Training Project-Bloomsburg(米国)に参加し、指導者と参加者にインタビューを行った。調査の結果、能の古典的な指導法と西洋のダンスの教授法の双方が確認され、加えて指導者独自の工夫が見られた。成果は学会発表と論文に纏めた。
|