本研究は、主に南部沿岸部で話されているマラガシ語を対象に記述と分析を行い、オーストロネシア語圏での比較研究へと発展させることを主眼としている。比較の対象として、ルルツ語の調査研究を行っている。ルルツ語の譲渡可能、不可能の使い分け、及び所有人称代名詞を用いた等位文に関する分析を行った。これまで収集したデータは現在辞書作成ソフトに入力し、公開の準備を進めている。また、調査を続ける過程で、ルルツ島での植物利用、航海術を応用とした現地での伝統農法に関する資料が集まり、さらなる発展が期待される。成果の一部を、2014年7月マレーシア、8月ボツワナ、11月沖縄で行われた各種学会で研究発表を行った。
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