研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、現代社会の傾向としての「死の隠蔽」あるいは「死のタブー視」を背景にして顕在化する終末期医療における諸問題に対し、哲学的実践の方法を提示した。第一に、死生学という学問を基礎付けることにより、人間にとって本質的な死の位相を学際的に明らかにした。第二に、死への苦悩を抱える終末期医療に関わる人々に対して、死の隠蔽や苦悩の解消という枠組みではない、死生観形成のために積極的に思索する「実存的コミュニケーション」の必要性を述べた。
哲学、死生学