本研究は、口語英語コーパスを利用して会話の相互行為的言語現象(話順交替を含む発話の即興的やりとりに関わる語彙や文法)、特に、並列的に使われるbecause節の談話機能や、別の話者による統語単位(副詞節)の拡張について調査し、それらの使用が、話者同士の即興的な話順交替や協同的談話構築に深く関わっていること示した。さらに、会話の相互行為的な側面に対する学習者の意識を高める教材として話し言葉コーパスが持つ可能性を探り、コーパスの会話を、現実の言語使用の実態に意識を向けさせる観察材料として利用する方法を提案した。
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