研究課題/領域番号 |
25884086
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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研究機関 | 大阪観光大学 |
研究代表者 |
後藤 敦史 大阪観光大学, 国際交流学部, 講師 (60710671)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | 幕末外交史 / 開国 / 太平洋 / アメリカ外交史 |
研究概要 |
本研究は、従来、ペリーやハリスといった存在のみで語られることの多かった19世紀におけるアメリカ合衆国の対日政策を、北太平洋という空間軸で捉え直し、そのなかで日本の開国が有する歴史的意義を再検討することを目的としている。この目的を達成するため、本研究ではアメリカ北太平洋測量艦隊(1853-56年)に注目し、その関連史料の読解を中心に作業を進めていく。 今年度においては、アメリカと太平洋との関係史について、邦文・英文双方の先行研究を収集し、その読解に努めることができた。また、あわせて幕末の外交に関する先行研究も読み進めた。これらの歴史的背景を踏まえることで、先にアメリカ国立公文書館で収集したアメリカ北太平洋測量艦隊に関する一次史料の読解も計画通り円滑に進めることが可能となった。同艦隊に関する一次史料によって、その派遣経緯や、来日までの過程についても明確となってきた。これらの研究成果を踏まえ、平成26年度以降の研究を進めていきたい。 なお、史料収集としては、本科研費による国会図書館(東京)での調査とともに、平成26年3月に別の業務でワシントンDCを訪れ、その業務の合間をぬってアメリカ国立公文書館で史料調査を実施することができた。アメリカ国立公文書館では、測量艦隊に関わって、当時のアメリカ海軍の史料を閲覧・調査することができた。平成26年度の夏に再びアメリカでの史料調査を実施したい。 具体的な研究成果としては、測量艦隊の士官をつとめたアレクサンダー・ハーバーシャムという人物が書き残した航海記をもとに、測量艦隊の日本経験について論じた拙稿「一外国人が見た開国日本―アレクサンダー・ハーバーシャムの航海記より」『大阪観光大学紀要』14号、2013年3月、5-14頁を発表することができた。引き続き、論文による研究成果の公開に努めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究の収集については、予定どおり順調に行うことができ、あわせてそれらの読解も進めることができた。また、一次史料についても、収集した先行研究から学んだ歴史的背景の理解をもとに、予定どおり順調に読解を進めている。平成26年度においても、引き続き研究を順調に進展できるよう努めたい。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度においては、前年度の研究成果を踏まえつつ、さらに一次史料の読解を進め、総括的な研究を行っていく予定である。また、あわせて研究成果の公開に努める。具体的には、学会での研究報告を積極的に実施するとともに、その報告・討論を踏まえて論文を作成し、学術誌に投稿していく。さらに、本科研費の事業としては終了後になるが、平成27年度以降においては、本科研費によって進展させることのできた研究成果を著書としてまとめる方向性をも目指していきたい。 なお、平成26年度における史料調査としては、大学の夏期休業期間を利用してアメリカ合衆国ワシントンDCのアメリカ国立公文書館・アメリカ議会図書館で実施することを予定している。とくに、国立公文書館ではアメリカ北太平洋測量艦隊の関連史料も含めて、当時のアメリカ海軍の史料を閲覧・調査し、より広い観点から同艦隊の派遣とその歴史的意義について考察し、本研究の課題達成につなげていきたい。
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