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2013 年度 実績報告書

失われた注釈文献『主宰神の再認識詳注』の再構築に基づくシヴァ教再認識派研究

研究課題

研究課題/領域番号 25884089
研究種目

研究活動スタート支援

研究機関筑紫女学園大学

研究代表者

川尻 洋平  筑紫女学園大学, 文学部, 講師 (70712206)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード再認識派 / カシュミール / 写本 / ウトパラデーヴァ / アビナヴァグプタ / マージナルノート / 『主宰神の再認識詳注』
研究概要

1)シヴァ教再認識派文献の写本のマージナルノートを網羅的に蒐集することに基づいて、失われた文献『主宰神の再認識詳注』(以下、『詳注』)を再構築すること、2)ウトパラデーヴァが体系化したシヴァ教再認識派の神学体系をアビナヴァグプタがどのような点で発展・精緻化させたのかを明らかにすること、という二つを目的として、本年度は、マージナルノートの蒐集、写本調査、『詳注』の文献学的研究を行った。
入手済みの写本からマージナルノートを蒐集した結果、すでに『詳注』の断片を確認していたラクノウのデーヴァナーガリー写本の他に、二つのシャーラダー写本においても『詳注』の断片が含まれていることが確認された。これらの『詳注』の断片の相互関係を検討する必要はあるが、『詳注』のソースが一つではない可能性が高いことが明らかになった。
筆者が未入手であったシヴァ教再認識派文献について、ジョドプールのRajasthan Oriental Research Institute (RORI)を訪れ、『タントラヴァタダーニカー』の写本をはじめ多数の写本を入手した。
『詳注』および『詳注に関する反省的考察』の第一章第四日課の文献学的研究を進めている。この成果については、2014年8月にドイツ・ハイデルベルクで開催される第5回国際ダルマキールティ学会に於いて研究発表を行う予定である。またケーララ大学で開催されたワークショップに参加し、マージナルノートの重要性に関する講演を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マージナルノート蒐集について、すでに校訂されている『詳注』第一章第四日課を参照することによって『詳注』が多数含まれるシャーラダー写本の確定はほぼ終えることができた。またラクノウのデーヴァナーガリー写本に含まれるすべての『詳注』の断片については、ディプロマティックエディションもほぼ完成した。『詳注』および『詳注に関する反省的考察』の文献学的研究については、『詳注に関する反省的考察』の再校訂についても順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

蒐集した『詳注』のマージナルノートインデックスを作成するとともに、『詳注』の断片がどのような形で伝承されていたのか検討する。またウッジャインに多数残されているシャーラダー写本についても調査を行う予定である。『詳注』および『詳注に関する反省的考察』の文献学的研究に引き続き取り組み、この成果については8月にドイツ・ハイデルベルクで開催される第5回国際ダルマキールティ学会に於いて研究発表を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] シヴァ教再認識派における36原理2014

    • 著者名/発表者名
      川尻洋平
    • 雑誌名

      印度学仏教学研究

      巻: 62-2 ページ: 233-239

    • 査読あり
  • [学会発表] Importance of the marginal notes in the Sanskrit manuscripts

    • 著者名/発表者名
      Yohei Kawajiri
    • 学会等名
      International Seminar ‘Grammatical theories in Sanskrit and Malayalam from Panini to Kerala-Panini’
    • 発表場所
      Trivandrum, India
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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