研究課題/領域番号 |
25884094
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
高橋 康徳 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 理論・構造研究系, プロジェクトPDフェロー (90709320)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | 中国語 / 北京語 / 音声コーパス / 上海語 / 音声学 / 音韻論 |
研究概要 |
本年度は、北京語の自然発話を集めた音声コーパスである「北京口語語料」の整備作業を中心に行った。具体的には、音声ファイルを発話者ごとに分類し、音声を書き起こしたスクリプトも発話者ごとに整理した。この整備作業により、次年度の研究をスムーズに行うことが可能となった。 本年度は上記の整備作業に大きな時間を費やしたため、具体的な問題の考察は初期的な段階にとどまっている。当初予定していた「-men」の研究はトークン数が予想以上に多く、残りの研究期間を考慮すると処理・分析が間に合わない可能性がある。そこで、トークン数は少ないながらも「-men」と類似の考察が可能である「beng」の初期的な考察を行った。次年度は「beng」の考察を本格的に行う予定である。 比較対象である上海語の研究では、変調の「音声的変化」というこれまで確認されたことがない現象を客観的なデータにもとづいて捉えることに成功した。この成果を2013年12月に香港で開催された国際学会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の最大の目標は「北京口語語料」の整備作業であり、この作業は平成25年度中に滞り無く完了した。また、比較対象としての上海語の研究も非常に順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は「北京口語語料」を実際に利用して、北京語の音節縮約現象を観察・分析していくことが必要である。また、上海語の「音声的変化」に関しても音韻論の観点から分析を加える必要がある。
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