本研究プロジェクトでは人的資本の蓄積に関する3件の研究を進めた。①子供の健康の評価と母親の教育水準の関係:教育水準の高い母親ほど子供の健康を評価する能力が高いかを調べた。教育水準の低い母親ほど病院に入院するような病気であっても子供を病院に連れて行っていなかったことを示した。②医療制度の導入が家計の予備的貯蓄に与えた影響:新たに導入された医療保障制度が家計の医療支出の不確実性を減少させることを通じて貯蓄行動を変化させることを示した。③健康投資としての居住地選択:環境政策が人々の健康投資行動に与える影響について研究を行った。持ち家率の高い地域ほど大気環境への限界支払意志額が高くなることが分かった。
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