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2014 年度 実績報告書

動学的外部性の空間的波及と企業の生産性に関するミクロ計量分析

研究課題

研究課題/領域番号 25885046
研究機関近畿大学

研究代表者

山田 恵里  近畿大学, 総合社会学部, 講師 (30706742)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード動学的外部性 / 産業クラスター / 全要素生産性 / 確率フロンティアモデル
研究実績の概要

平成26年度は,地域経済の成長について『工業統計調査』の事業所個票データを用いてミクロレベルで実証分析を行った。特に,動学的外部性が働く産業クラスターと地域経済の成長について着目し,集計された地域産業データではなく事業所個票データを用いることで,動学的外部性のひとつとされる技術革新を促すイノベーションが経済成長へ寄与する大きさや,動学的外部性が産業クラスターの地理的分布範囲を事業所レベルで詳細に観察することができた。
分析では,2007年から2012年における従業者30人以上の製造業事業所(全国)を対象とし,事業所の生産性成長を推定した。事業所の生産性成長は全要素生産性(TFP)の成長により捉えるが,推定するモデルには,生産者の効率性評価を行うことができる確率フロンティアモデルを適用した。このモデルにより,既存研究で考慮されていなかった生産活動における非効率性を含まない生産性が推定可能となり,より現実に即したTFP成長を推定することができた。また,推定したTFP成長は要因分解することが可能であるため,イノベーションに関わる要因が寄与する生産性成長について検証した。
分析結果より,イノベーションによる生産性成長が促されている産業クラスターは,産業ごとに地理的範囲および事業所の立地密度が異なって形成されていることが明らかとなった。また,技術的な連携が強い産業間の産業クラスターは,形成範囲の一部が重なっていることも判明した。Yamada and Kawakami(2015)では,多様な産業間の連携と地域経済の成長には産業クラスターが関係していることを示しているが,本研究により,事業所の住所データをもとに,イノベーションと関わりの強い産業クラスターが形成されている具体的な地理的範囲について確認することができた。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Assessing dynamic externalities from a cluster perspective: the case of the motor metropolis in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      Yamada, Eri and Tetsu Kawakami
    • 雑誌名

      The Annals of Regional Science

      巻: 54 ページ: 269-298

    • DOI

      10.1007/s00168-014-0654-9

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 産業集積による知識のスピルオーバーと地域生産活動のイノベーションに関する基礎的研究2015

    • 著者名/発表者名
      河上哲,山田恵里
    • 雑誌名

      平成26年度国土政策関係研究支援事業研究成果報告書

      ページ: 1-59

  • [学会発表] Assessing Dynamic Externalities from a Cluster Perspective: The Case of the Motor Metropolis in Japan2014

    • 著者名/発表者名
      Yamada, Eri and Tetsu Kawakami
    • 学会等名
      Urban Economics Workshop
    • 発表場所
      京都大学(京都府)
    • 年月日
      2014-06-27

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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