大規模な集団で協力関係を維持するためには、相手の以前のやり取り相手の特徴に関する情報 (二次情報) も含めた選択的な向社会的行動が不可欠であることが指摘されている。本研究では、幼児を対象に、二次情報に応じた選択的な向社会的行動がどのように発達するのかを検討した。8ヵ月児と16ヵ月児を対象に実験を行った結果、16ヵ月児が二次情報に応じた向社会的行動を示す一方、8ヵ月児ではそのような傾向が見られなかった。 生後1年を過ぎた頃から、幼児は相手の行為がどのような状況で行われたのかといった複雑な情報に基づいて向社会的行動を変化させるようになってくると考えられる。
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