本研究では、日本の少子化と高齢化の同時進行を背景として、高齢者の単独世帯や夫婦のみの世帯の消費者行動に対する社会ネットワークとしての家族のくちコミや集団的購買意思決定に着目し、日本型の高齢者マーケティングの理論構築を行うことを目的とする。 そして、本研究では、高齢者の単独世帯や夫婦のみの世帯において、インターネット上の非対面的くちコミよりも、家族や友人からの伝統的な対面的くちコミの対人的影響力の有用性を検証した。本研究では、家族のくちコミによる社会的効果に着目し、娘や息子、孫などの家族が高齢者(消費者)の購買代理人となるバンク・ショットモデル(購買者・消費者主体不一致型)の理論構築をした。
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