価格や数量の変化と併せて、消費財の数や品質が変化することは消費におけるリスクの一つになりうる。このような品質や財の数の変化によるリスクに直面したとき、国際間での消費のリスクシェアリングの在り方とはどのようなものであろうか?本研究では、第一に、現実のデータでみられるような、輸出財の価格と財の品質の間に正の相関を理論的に再現することに成功した。第二に、国際間の貸し借りが全くない状態においてさえ、完備市場で見られるような国際間の完全な消費のリスクシェアリングが成立することを理論的に示した。第三に、現実に観測されるような、国際間の消費と実質為替レートのパターンをうまく再現することができた。
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