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2013 年度 実績報告書

リバースモーゲージ型生活支援制度の実態調査

研究課題

研究課題/領域番号 25885103
研究種目

研究活動スタート支援

研究機関立命館大学

研究代表者

角崎 洋平  立命館大学, 衣笠総合研究機構, 専門研究員 (10706675)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワードリバースモーゲージ / 生活福祉資金貸付 / 生活保護 / 日常生活自立支援 / ストックの生活保障 / いつの平等か
研究概要

本研究は、低所得高齢者に対する「リバースモーゲージ型生活支援制度」について調査・考察することで、貸付制度と生活保護制度の関係や、貸付型支援と高齢者向け生活支援事業の両立可能性について検討するものである。
本年度は、①次年度早々に実施する、生活福祉資金貸付制度(「不動産担保型生活資金貸付」「要保護世帯向け不動産担保型生活資金貸付」)についての社会福祉協議会に対するアンケート調査のための基礎調査や、②生活保護制度などの日々の生活を支える「フローの生活保障」と、貸付制度などの「ストックの生活保障」の両立可能性をめぐる理論的研究にとりくんだ。
①については、複数の社会福祉協議会等に訪問することで以下のことが明らかになった。第1に、複数の社会福祉協議会が、貸付審査時から完済(借手の死亡時)までの長期にわたって、日常生活自立支援も含めた資金供給に留まらない支援を展開していること、第2に、複数の社会福祉協議会が、貸付時には想定していなかった、借手と、借手の家族や近隣住民との間の様々な問題の対応に苦慮していること、である。これら本年度の調査結果を踏まえてアンケート項目を作成し、次年度に本格的な調査に着手する予定である、
②については、貸付やベーシックキャピタル政策のような、長期にわたる自由で安定的な生活基盤を構築するためのストックベースの支援と、生活保護給付やベーシックインカム政策のような、その時々の生活困窮を防止するフローベースの支援を対比した上で、その両立可能性をめぐる問題を、分配的正義に関する「いつの平等か(equality when)」の問題として整理した。これらの結果により得られた知見は、リバースモーゲージのような貸付事業と生活保護給付や生活支援の両立可能性を調査・検討する上での基礎となる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初より本研究は、次年度行う予定のアンケート調査の実施を中軸に据えている。そのための準備作業としていくつかの社会福祉協議会や長期的な伴走型支援を行なう貸付機関への訪問を実施することができたことはおおむね予定どおりであった。しかし研究成果については、福祉的貸付理論についての成果発表が中心となったので、調査報告に関するものは発表できなかった。

今後の研究の推進方策

都道府県社会福祉協議会へのアンケート調査を次年度早期に実施し、それを踏まえた訪問調査を計画的に行なう。またアンケート回収を効果的に行なうために社会福祉協議会や関係機関との連携を深める。これらの調査を実施するとともに、本年度及び次年度の研究成果について、学会や論文・著書などで積極的に発表する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 分配的正義の時間射程

    • 著者名/発表者名
      角崎洋平
    • 学会等名
      関西倫理学会
    • 発表場所
      立命館大学(京都府京都市)
  • [備考] 貸付が「福祉」であるための条件を探る

    • URL

      http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/550

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公開日: 2015-05-28  

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