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2014 年度 実績報告書

音楽療法場面の映像記録の時系列分析を通じた対象児・臨床者間の相互作用と自我形成

研究課題

研究課題/領域番号 25885111
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

竹原 直美  武庫川女子大学, 音楽学部, 助教 (90707324)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード音楽療法 / 特別支援教育 / 障がい児 / 発達支援 / 表現・コミュニケーション / 音声・映像 / 心理・生体情報 / 評価・分析
研究実績の概要

本研究は、「発達に心配のある児童を対象とした音楽療法」の臨床場面における対象児童と臨床者間の相互コミュニケーションの形成過程を調べるために、音と映像の蓄積・分析による新たな支援・評価方法を確立することが目的である。平成26年度は、以下の手順で研究を行った。
1.「質的情報の構築」:PC(マインドマップツール)とiPad(時間記録メモアプリ)を使用、臨床内容と記述評価・時間情報を簡易的に記録する手法を確立した。保護者を対象とした対象児童の社会性・生活の質に関する記述アンケート用紙を作成した。
2.「生体情報の構築」:簡易生体センサー・アプリを利用し、臨床場面を想定した心拍(波形、周期)・身体動作の自動計測の基礎研究を行った。
3.「ELANを活用した音声・映像の評価の構築」:音楽療法の重要な臨床情報の抽出結果をもとに、行動観察による評価視点の分類・簡略化を行い、評価基準を定めた。特に、コミュニケーションの発達過程において重要である音楽・(物・楽器)・人との間に生じる非言語・前言語的コミュニケーションに着目し、「動作・楽器表現、注意行動、音声表現(発声・発語)」の複数の評価項目の相互の時系列関係を詳細に評価・分析するための手法を確立した。少数事例の相互相関分析(同期している、片方が遅れている、無関係かを検討する方法)の結果、前言語的注意・動作と音声表現の時系列関係の重要性が示された。
上記の研究手法を統合的に活用することで、これまで時間のかかっていた多量の臨床情報の整理・評価を円滑にし、目に見える結果を示すことが難しかった「臨床場面の対象児・臨床者間の動作表現・注意行動と音声表出過程の時間関係」を詳細に分析することを可能とした。本研究で確立したコミュニケーション・自我形成過程の発達変化の定量化・可視化の手法は、広く発達支援の現場で適用可能な臨床評価モデルとなることが期待される。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 重度障がい児の音楽療法における表現・コミュニケーション行動の評価・分析事例~前言語・非言語表現と音声表現の時系列関係に着目して~2015

    • 著者名/発表者名
      竹原直美, 大浦夏光, 松本佳久子, 一ノ瀬智子, 青木智美, 吉里瞳子, 矢野環
    • 雑誌名

      日本音響学会2015年春季研究発表会講演論文集(CD-ROM)

      巻: 2014 ページ: 1305-1306

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] IMPORTANT CLINICAL INFORMATION IN MUSIC THERAPY2014

    • 著者名/発表者名
      Naomi Takehara, Tamaki Yano, Tsutomu Masuko, Tomoko Ichinose, Kakuko Matsumoto, Tomomi Aoki, Megue Yokoya
    • 雑誌名

      MUSICTHERAPYTODAY Summer 2014

      巻: 10(1) ページ: 372-373

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 重度障がい児の音楽療法における前言語的な表現・コミュニケーションの評価・分析に関する基礎研究2014

    • 著者名/発表者名
      竹原直美, 一ノ瀬智子, 松本佳久子, 青木智美, 吉里瞳子, 矢野環
    • 雑誌名

      日本音響学会2014年秋季研究発表会講演論文集CD-ROM

      巻: 2014 ページ: 515-516

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] ELANを用いた音楽療法の臨床記録・評価の構築・分析に関する基礎研究Ⅰ~重度障がい児の音声表現・コミュニケーション場面に注目した分析事例~2014

    • 著者名/発表者名
      竹原直美, 一ノ瀬智子, 松本佳久子, 青木智美, 吉里瞳子
    • 学会等名
      第14回 日本音楽療法学会学術大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-21
  • [学会発表] ELANを用いた音楽療法の臨床記録・評価の構築・分析に関する基礎研究Ⅱ~広汎性発達障がい児の音楽療法場面における遊びと社会的発達の変化の分析事例~2014

    • 著者名/発表者名
      増田沙耶香, 竹原直美, 青木智美, 松本佳久子
    • 学会等名
      第14回 日本音楽療法学会学術大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-21
  • [学会発表] 障害児への音楽療法における親の心理的変化について~母親へのインタビューとアンケート調査の事例から~2014

    • 著者名/発表者名
      寺岡千紘, 吉里瞳子, 竹原直美, 松本佳久子
    • 学会等名
      第14回 日本音楽療法学会学術大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-21

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公開日: 2016-06-01  

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