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2014 年度 実績報告書

論証に関する推論能力に着目した説明的文章読解カリキュラムのスパイラル構造化

研究課題

研究課題/領域番号 25885113
研究機関比治山大学

研究代表者

青山 之典  比治山大学, 現代文化学部, 准教授 (00707945)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード論理的認識力 / 説明的文章 / 論理構築能力 / 意味内容形成能力 / コンテクスト分析能力 / スパイラルカリキュラム / Strand / 小学校国語科
研究実績の概要

本研究は説明的文章の読解スパイラルカリキュラムを構築することを目指し、平成26年度には次のような研究を進めた。
1)論理的認識力の下位能力に関する概念規定を完成させた。論証能力に関するこれまでの概念規定ではカバーされていなかった認識の限界を克服するための能力をも射程に入れ、必須の下位能力を明らかにした。それは、①論理構築能力、②意味内容形成能力、③コンテクスト分析能力であり、これらが往還的・相互補完的に機能した時、主体が認識を再構成していく様相を実践的に明らかにした。
2)スパイラルカリキュラムを長年、運用している、アメリカ合衆国およびカナダのスタンダードカリキュラムの検討をとおして、目標群がどのように構造化されているのかを検討し、Strand構成のあり方について考察した。どちらの国のカリキュラムも、読解能力を総合的な能力とみて、必須の下位能力をスパイラルに高めていく仕組みをもっていること(下位能力群を分類し、配列してStrandを構成し、有機的に関係づけていること)が明らかになった。
3)小学校国語科教科書を検討して下位能力の系統を明らかにした。具体的には、日本の小学校国語科教科書所収の説明的文章読解教材は、論理的認識力からみて、マクロ構造には因果関係(原因―結果、根拠―主張)に関する能力の系統が見られ、メゾ・ミクロ構造には基本的な結束性(順序,類別,比較,因果関係,抽象―具体,全体―部分)に関する能力の系統が見られることを明らかにした。
4)カナダの教師および授業を分析し「授業づくり」に対してカリキュラム作成上、配慮すべきことを明らかにした。カリキュラム作成の哲学を明示すること、教師の主体性を保障するためにあまり詳細にまで踏み込まないことの重要性を指摘した。
そして、1)~4)の研究成果をもとに、小学校国語科における説明的文章読解のためのスパイラルカリキュラム案を作成した。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 5件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 間テクスト性に着目して、表現主体の背景を想定することの意義―説明的文章の読みの指導に焦点をあてて―2015

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 雑誌名

      比治山大学現代文化学部紀要

      巻: 第21号 ページ: 131-142

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 読解カリキュラム開発に関する調査研究―トロント大学附属学校に焦点をあてて―2015

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 雑誌名

      比治山大学・比治山大学短期大学部教職課程研究

      巻: 第1号 ページ: 頁数未定(近日発刊予定)

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 論理的認識力を高めるための説明的文章の読みに関する小学校国語科スパイラルカリキュラムの開発2015

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 雑誌名

      学位論文

      巻: 1 ページ: 1-224

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 説明的文章の授業における「論理的認識力」設定の意義2014

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 雑誌名

      国語科思想研究

      巻: 第8号 ページ: 65-74

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 説明的文章の授業における「論理的認識力」育成の研究―「論理」と「意味内容」との相互補完的な実践を通して―2014

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 雑誌名

      広島大学大学院教育学研究科紀要

      巻: 第1部第63号 ページ: 67-75

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 間テクスト性に着目して、表現主体の背景を想定することの意義2014

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 学会等名
      全国大学国語教育学会第127回筑波大会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2014-11-08
  • [学会発表] 説明的文章の授業における「論理的認識力」設定の意義―論理的で豊かな意味内容の創造と検討を実現するために―2014

    • 著者名/発表者名
      青山 之典
    • 学会等名
      全国大学国語教育学会第126回名古屋大会
    • 発表場所
      ウインクあいち
    • 年月日
      2014-05-18

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公開日: 2016-06-01  

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