本研究は、幼児期の科学実験遊びが目指しているものは科学的知識の理解ではなく、科学を使った遊びにある。という考えから開発、実施、検証を試みた。科学に苦手意識を持つ保育者が実践可能な汎用性の高いプログラム。安全な材料と道具。簡単な準備、説明、手順。以上をキーワードに12遊びの実践、検証を行った。結果、10の遊びに、幼児が充分楽しむ様子、科学への興味の芽吹きが確認できた。幼児は、遊びの中で新しい世界に触れ、公式的な科学的理解ではないが、非公式な自生的な理論を獲得し得た、という結論が本研究の成果である。保育者への普及の点では、実践可能なプログラムが開発でき、保育現場での実践へとつなげることができた。
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