テストには,学習者のつまずきの原因を診断し,その後の学習改善に寄与することが期待されている。しかし,多くの場合,テストの結果として学習者にフィードバックされる内容は,テスト全体の得点や各問題の正誤などであり,学習者の知識や理解度の診断情報には乏しく,その後の学習改善には活用されにくい。そこで本研究では,認知診断テストと呼ばれる新しいテスト手法に着目した。研究の結果,認知診断テストによって,学習者のつまずきの原因の特定が可能になり,従来のテストと比較して,学習改善に有益な情報を得ることができることが示された。
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