ダイヤモンド中の不純物を用いた磁気センサーの実現のために、次の3つ研究を行った。(1) 窒素中心の電気的磁気共鳴検出を目指し、装置構築を行った。その結果、窒素中心の検出は成功しなかったが、炭素空孔の検出に成功した。(2) 窒素中心の成長原理解明のために、窒素空孔中心の軸方向制御を行った。(111)ダイヤモンド基板上に成膜したダイヤモンド中の窒素空孔中心が[111]方向に揃っていることを発見し、その成長原理を解明した。(3)ダイヤモンド中の不純物と伝導電子との相互作用を解明するために、スピン注入の研究を行った。ダイヤモンド上にニッケル・鉄合金を成膜し、逆スピンホール電圧の検出に成功した。
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