我々はPrV2Al20において高磁場下での磁気抵抗測定から電子軌道による量子臨界点に到達し、その量子臨界現象を見出した。この系は0.6 Kで電子軌道の秩序(四極子秩序)を示すことが知られているが、11 テスラでこの秩序が崩壊することを明らかにした。そしてその臨界磁場に向かって、電子の持つ有効質量が発散的に増大すること発見し、また臨界磁場直上で従来の金属論に従わない異常な金属状態を観測した。さらに大きな有効質量の存在を高磁場で観測された量子振動から直接検出に成功した。またa-YbAlB4において初めて重い電子系の量子極限状態への到達を示す磁気抵抗の振る舞いを観測した。
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