本研究では、電気的に磁石の性質を操ることでその光学応答を制御し、新しい原理で動作する光スイッチ素子への展開を目指した。平成25年度には、ファラデー効果測定系を立ち上げた。また、室温付近に強磁性転移温度を持つコバルト超薄膜を安価なガラス基板上に作製すること成功するなど、予定以上の進展があった。平成26年度には試料作製条件の最適化を行い、構築したファラデー効果測定系を用いて電界効果の観測を試みた。その結果、室温において磁性の明瞭な変化が観測された。これにより、ファラデー効果のスイッチングを観測できたと考えているが、結果の解釈については今後注意深く検討していく必要がある。
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