2次元においてp波散乱共鳴点にあるような引力ポテンシャルで相互作用する2原子種から成る系について、理論的研究を行った。そのために低エネルギー有効場の理論を構築し、それを繰り込み群を用いて解析することで、系の普遍的な低エネルギー物理を引き出した。その結果、3体系において、同種粒子がボース粒子の場合には質量比が4.03404、同種粒子がフェルミ粒子の場合には質量比が2.41421、を超える場合に、スーパーエフィモフ効果が現れることを示した。質量比が増加するとともに、スーパーエフィモフ効果のスペクトルはより密になるため、実験的に検出するのに有利であることを見出した。また、ボルン・オッペンハイマー近似は、スーパーエフィモフ効果を正しく再現するためには使えないことも指摘した。 さらに、グラフェンにおいて実現され得るような、クーロンポテンシャル中のディラック粒子も、エフィモフ効果と同様に、低エネルギーにおいて離散的なスケール不変性を示すことを示した。
|