研究実績の概要 |
26年度は研究計画通り分類定理を拡張する目的で、Glasgow 大学, Munster 大学, Pen. State 大学の J. Bosa, N. Brown, A. Tikuisis, S. White, W. Winter 氏らと共同研究を実施した。具体的には、25年度までに得られていた Toms-Winter 予想を「端点トレースの空間が有限次元コンパクト空間」という条件まで拡張することができた。この拡張は、「一点」からなる標準的な空間で考えられていた以前までの分類定理を有限次元なコンパクト空間全てに拡張するという大きなもので、現状考えられている分類可能な作用素環をほぼ覆い尽くす条件と言える。
共同研究者と議論を行う目的も兼ねて、下記の研究集会へ参加、発表を行い本研究に関する有益な考察を得ることができた。Bosa, White 氏の所属する Glasgow 大学における研究集会「Classification, STructure, Amenability and Regularit」、 Copenhagen 大学の 「Operator algebras Seminar」、 Fields 研究所における 「Workshop for C*-algebras and Dynamical systems」、Banff BIRS における 「Dynamics and C*-Algebras: Amenability and Soficity」があげられる。また、韓国で開かれた ICM Satellite Conference on Operator Algebras and Applications では Plenary Speaker として講演を行った。
これらの研究内容は数学雑誌「Geom. Funct. Anal.」「Invent. Math.」に掲載が決定している。
|