パルサーとは、周期的なパルス状放射をする天体である。強磁場を持ち高速で回転する中性子星がその正体であると考えられている。電波からガンマ線まで広い波長領域に渡って放射する。ガンマ線の放射機構は、電子が磁場に沿って走ることによって生じる曲率輻射であると考えられてきたが、2010年以降の観測から少なくともCrabパルサーについてはそうでないことが分かってきた。新たな放射機構モデルがいくつか提案されたが、本研究ではそれらを検証するため、MAGIC望遠鏡を用いたCrabパルサーの追加観測を行った。その結果、二つのパルスを橋渡しするような放射が発見され、モデルの多くを棄却した。
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