本研究では、不斉金属触媒を用いたアルキルアミドを基質とするα-アミノボロン酸の立体選択的合成法の確立を目指している。α-アミノボロン酸はプロテアソーム阻害活性を有する化合物群として、医薬品(ボルテゾミブ)として市販化に至っている。今後、創薬化学においてこのような部分骨格を有する類縁体の需要が高まると考えられ、これら誘導体の直接な合成法の確立が求められる。 本研究ではアルキルアミドを酸化的な触媒反応でイミン中間体を系中で発生させ、続けてヒドロホウ素の不斉付加によって立体的選択的にα-アミノボロン酸の合成を目指している。これらの結果について、実施した検討を報告する。
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