芳香環が密集した構造を迅速に構築し、重合に適用可能な反応の探索・検討を行った。まず、ロジウム錯体を触媒として、ジインと2等量のビフェニルボロン酸が、C-H結合切断を伴いながら効率的に分子間環化反応を起こし、1,4-ビス(10-アリールフェナントレン-9-イル)ベンゼンが得られる条件を見出した。この化合物に対して分子内環化反応を行うことにより非平面構造を有する発光性の多環芳香族炭化水素が得られた。 また、ルテニウム錯体を触媒としたC-H結合切断を伴う1-ナフチルシランとアルキンの分子間環化反応により、含ケイ素多環芳香族炭化水素であるシラフェナレンを得る手法を開発した。
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