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2014 年度 実績報告書

間接結合型共振器で構成されるメタマテリアルにおける電磁波の極低群速度伝搬

研究課題

研究課題/領域番号 25889028
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

玉山 泰宏  長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50707312)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード応用光学・量子光工学 / メタマテリアル / 群速度 / 電磁誘起透明化 / 非線形現象
研究実績の概要

量子光学における電磁誘起透明化(Electromagnetically induced transparency, EIT)を模擬するメタマテリアルを用いて, 電磁波の極低群速度伝搬およびそれに伴う局所電場増強効果を利用した非線形現象の高効率発生に取り組んだ.
まず, 前年度に設計したメタマテリアルをレーザー加工により作製し, 透過特性の測定を行った. 真空中の光速の1/22000という低群速度が得られたが, 同時に, 加工断面の粗さが損失として影響することが判明した. 加工断面の粗さを低減するために, ワイヤー放電加工により再度メタマテリアルの作製を行った. その結果, 真空中の光速の1/27000という低群速度が達成できた. また, このとき, 局所電場増強率が300程度になることが, 実験とシミュレーションの比較により明らかになった.
次に, メタマテリアルを低圧空気中に配置し, 透過特性の測定を行ったところ, メタマテリアル中の一部で空気の絶縁破壊が生じ, メタマテリアルの応答が相転移的に変化することがわかった. さらに, 電磁波の周波数やパワーを変化させて, メタマテリアル中での放電状態を制御することにより, メタマテリアルを3種の異なる状態に動的に変化させられることが明らかになった. これらの結果は, 作製したメタマテリアルは, 電磁波に対するリミッタやスイッチング素子として応用できることを表している.
また, 研究の過程で, EITメタマテリアルと同様の結合共振メタマテリアルについて詳しく解析したところ, 半透過, 半反射の1/4波長板が実現できることも明らかになった. これは円偏光ビームスプリッターとしての応用可能性をもったものである.
本研究における成果は, 例えば, 光情報処理のために必要な素子の実現に貢献すると考える.

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A linear-to-circular polarization converter with half transmission and half reflection using a single-layered metamaterial2014

    • 著者名/発表者名
      Y. Tamayama, K. Yasui, T. Nakanishi, and M. Kitano
    • 雑誌名

      Applied Physics Letters

      巻: 105 ページ: 021110-1-4

    • DOI

      10.1063/1.4890623

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 間接結合を導入した電磁誘起透明化メタマテリアルにおける最大群遅延2014

    • 著者名/発表者名
      玉山 泰宏, 安井 寛治, 中西 俊博, 北野 正雄
    • 学会等名
      日本物理学会2014年秋季大会
    • 発表場所
      中部大学(愛知)
    • 年月日
      2014-09-07 – 2014-09-07
  • [備考] メタマテリアルの研究紹介

    • URL

      http://kyasuiweb.nagaokaut.ac.jp/tamayama/index.html

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公開日: 2016-06-01  

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