両親媒性分子が自己組織化したベシクル膜を活用して,膜場の特性解析ならびに膜表層における分子認識および変換反応について検討した.高感度で膜場の特性を解析手法として,脂質修飾金ナノ粒子(Au@PL)を開発し,従来法と比較して100倍程度のラマンスペクトル強度(表面増強ラマン)が得られた.蛍光プローブ法を組み合わせる事により,多種多様なベシクル膜の物理化学的な特性を定量的に解析可能となった. (ii)特定の基質分子を膜表層に分配させた場合,膜の表層環境が変化し変換反応が制御される可能性を明らかにした.環化付加反応,酵素反応についても,ベシクル膜上で反応プロセスを制御できる可能性を明らかにした.
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