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2014 年度 実績報告書

新規がん促進分子Merm1の機能解明と阻害剤探索

研究課題

研究課題/領域番号 25890022
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

竹本 愛  公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 基礎研究部, 研究員 (20706494)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワードがん転移
研究実績の概要

本研究では、in vivoスクリーニングで同定されたがん転移促進因子Merm1による転移制御機構を明らかにし、治療標的となり得る作用点を提案することを目的とした。25年度中、Merm1が出芽酵母Bud23のヒトホモログで、リボソーム生合成における機能の保存性も報告された。そこで26年度は、25年度に同定した相互作用因子によるMerm1制御(1)、とMerm1によるリボソーム・核小体制御(2)の解析を行った。
(1)相互作用因子群に、ユビキチン(Ub)化酵素E2, E3が含まれていた。そこで、Merm1の分解制御と転移制御へのUb化の関与を検討した。このE3による直接的なMerm1のUb化は確認できなかったが、Merm1のタンパク質制御、また転移制御への関与が示唆された。一方、酵母Bud23の機能的相互作用因子のヒトホモログもMerm1相互作用因子として同定した。ノックダウン(KD) 実験から、この因子がMerm1と相互作用し互いに安定化していることが示され、機能的複合体として存在すると考えられた。転移促進への関与も検討中である。
(2)25年度にMerm1の一部がリボソーム合成の場である核小体に局在していることを示した。核小体の形態は、がん悪性度の指標として古くから観察されているが、悪性化にどのように関与するのかは明らかではない。転移促進因子で、リボソーム生合成に関与するMerm1の核小体での機能は、重要と考えて解析したところ、Merm1のKDで核小体数の減少、Merm1野生型の過剰発現で核小体数の増加を見出した。一方、Merm1 MTaseドメインの変異体の過剰発現は核小体数に影響しなかった。以前の報告より、Merm1の転移促進機能にMTaseドメインが関与することと今回の結果から、Merm1のMTaseドメインを介した核小体制御が転移促進に関与する可能性が予想された。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Platelets promote osteosarcoma cell growth through activation of the platelet-derived growth factor receptor-Akt signaling axis.2014

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Takagi, Ai Takemoto, Miho Takami, Tomoko Oh-hara, Naoya Fujita
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 105 ページ: 983-988

    • DOI

      10.1111/cas.12464.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Aggrus依存的な血小板凝集はEMTを介してがん転移を促進する2015

    • 著者名/発表者名
      竹本愛、 大原智子、 藤田直也
    • 学会等名
      第19回日本がん分子標的治療学会学術集会
    • 発表場所
      松山
    • 年月日
      2015-06-10 – 2015-06-12
  • [学会発表] Aggrus-induced platelet aggregation promotes tumor metastasis by enhancing EMT2015

    • 著者名/発表者名
      Ai Takemoto, Satoshi Takagi, Mina Okitaka, Miho Takami, Shigeo Sato, Tomoko Oh-hara, and Naoya Fujita
    • 学会等名
      Joint International Symposium on TGF-beta Family and Cancer Signal Network in Tumor Microenvironment
    • 発表場所
      Tsukuba
    • 年月日
      2015-01-12 – 2015-01-13
  • [学会発表] 血小板はPDGFR-Akt経路活性化を介して骨肉腫の悪性化に寄与する2014

    • 著者名/発表者名
      竹本愛、高木聡、高見美穂、大原智子、藤田直也
    • 学会等名
      第73回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2014-09-25 – 2014-09-27
  • [学会発表] 血小板はPDGFR-Akt経路活性化を介して骨肉腫の悪性化に寄与する2014

    • 著者名/発表者名
      竹本愛、高木聡、高見美穂、大原智子、藤田直也
    • 学会等名
      平成26年度がん若手研究者ワークショップ
    • 発表場所
      蓼科
    • 年月日
      2014-09-03 – 2014-09-06
  • [図書] 実験医学増刊 がん微小環境と標的治療、第4章-5. がん悪性化に関わる血小板の凝集機構を標的とした治療2015

    • 著者名/発表者名
      竹本愛、藤田直也
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2016-06-01  

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