脳の発達には神経細胞の正常な発達が不可欠であり、神経細胞の発達期にはその形態が大きく変化し、成熟する事が知られている。発達初期に見られる形態的な変化として樹状突起形成があるが、その際、通常は細胞質にあるゴルジ体が突起内へ長く伸長することが明らかとなっている。本研究では、このゴルジ体の伸長を制御するリーリンシグナルの役割と、それにより構造変化に関与すると考えられるゴルジ体蛋白質、GM130のリン酸化に着目し、研究を行った。本研究の結果から、リーリン刺激によりGM130のセリン300が特異的にリン酸化を受け、ゴルジ体構造の変化に重要な役割を担っている事が示唆された。
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