研究課題
25年度に続き,センチュウ感染効率の検定法を改良した.感染効率の検定に最適なセンチュウの接種数,接種後の培養条件を検討した結果,大多数の変異株で安定して感染効率を比較できる条件を決定し,検定法を確立することができた.また,25年度にCLEシグナル伝達に関連する遺伝子の変異体で感染効率が変動する結果が得られたことから,26年度は,GUSマーカーライン等を用いて,センチュウ感染初期のGiant cell形成時における,CLEシグナル伝達関連、脱分化関連,細胞分裂関連遺伝子の空間的発現を調査した.その結果,CLV3の発現は根こぶで特徴的なパターンを示し,脱分化に関わるWIND1遺伝子,細胞分裂に関わるCYCB2、CDT1遺伝子の発現がネコブ領域で上昇することが分かった.加えて,まだ試験していなかったカテゴリーの突然変異体について感染実験を行った.今回,側根形成に関与する遺伝子の突然変異体slr-1で感染効率が低下することを見出した.この遺伝子の下流因子であるARF7のネコブでの発現を,GUSマーカーラインを用いて調査したが,顕著な発現の上昇は認められなかった.一方,センチュウ過剰感染突然変異体の原因遺伝子を単離するために、5種類の突然変異体に対してゲノム配列を決定した。今後、原因遺伝子の同定が急がれる。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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日本農薬学会誌
巻: 40 ページ: 44-51
EMBO Reports
巻: 15 ページ: 1202-1209
10.15252/embr.201438660.