真核生物は小胞体の機能不全に応じて小胞体ストレス応答を引き起こす。従来は小胞体への構造異常タンパク質の蓄積に起因すると考えられてきた小胞体ストレスであるが、近年の研究により、脂質の恒常性破綻や細胞内呼吸の異常など、さまざまな原因があることが分かってきた。よって、小胞体ストレスセンサーの活性制御システムも、これまで考えられてきた以上に多彩なはずである。そこで本研究では、小胞体ストレスセンサーIre1がミトコンドリアの機能不全に対してどのように活性が変化するかについて、出芽酵母を題材としてアプローチした。
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