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2014 年度 実績報告書

頭頸部癌に対する加速器硼素中性子補足療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25893023
研究機関筑波大学

研究代表者

大西 かよ子  筑波大学, 医学医療系, 講師 (60529832)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード硼素中性子補足療法 / 再発頭頸部癌 / 再照射
研究実績の概要

適格条件を満たす4症例の再発頭頸部癌に対して硼素中性子補足療法(BNCT)を施行した.適格条件は次の以下の4つである.①全身状態良好(PS 2以下)な85歳以下の症例,②局所進行頭頸部癌(T3-4N0M0)で手術による制御が困難な症例,③18F-BPA-PET検査で腫瘍/正常組織集積(T/N)比が2.5 以上の症例,④本研究の趣旨を書面および口頭にて説明を行い,書面にて同意の得られた症例.
4症例は全症例男性で,年齢は20から81歳(平均48歳)であった.原発部位は,鼻腔,篩骨洞,涙嚢,舌であり,組織型は扁平上皮癌2例,腺様嚢胞癌1例,横紋筋肉腫1例であった.全症例とも再発症例であり,初期治療や救済治療の一環として放射線治療が施行されていた.BNCTは京都大学原子炉実験所の医療照射用原子炉にて照射を行い,照射終了後は筑波大学附属病院に帰院した.全症例とも計画通りのBNCTを完遂できた.
経過観察期間9-11ヶ月(中央値11ヶ月)で,全症例で局所制御が得られ,1症例で辺縁再発を認めた.Common Terminology Criteria for Adverse Events v.4.0におけるGrade 3以上の有害事象は,1症例にGrade 3の放射線粘膜炎,2症例にGrade 4の角膜炎を認めた.Grade 4の角膜炎を生じた2症例は,BNCTで根治を目指すには眼球障害が必発であることが予想されたため,事前に十分な説明のうえ治療の同意を得ていた.2症例とも眼球内容除去術を施行,腫瘍の再発も認めず経過観察中である.
本研究でBNCTを施行した4症例は,手術や外部照射などほかの局所治療の適応がない症例であった.今後更に経過観察をつづけていく必要があるが,BNCTは再発頭頸部癌に対する有効な治療選択肢のひとつとなりうる可能性が示唆された.
以上の研究の結果をまとめ,第11回日本中性子補足療法学会学術大会および2014年度京都大学原子炉実験所専門研究会で報告を行った.

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 筑波大学における頭頸部BNCTの経過報告2014

    • 著者名/発表者名
      大西かよ子
    • 学会等名
      2014年度京都大学原子炉実験所専門研究会
    • 発表場所
      京都大学原子炉実験所事務棟大会議室
    • 年月日
      2014-09-29 – 2014-09-30
  • [学会発表] Four Cases of Recurrent Head and Neck Cancer Treated with Boron Neutron Capture Therapy at University of Tsukuba2014

    • 著者名/発表者名
      大西かよ子
    • 学会等名
      第11回日本中性子補足療法学会学術大会
    • 発表場所
      大阪大学コンベンションセンター
    • 年月日
      2014-07-05 – 2014-07-06
  • [学会発表] Overview of the re-initiation of BNCT clinical studies at the University of Tsukuba2014

    • 著者名/発表者名
      粟飯原輝人
    • 学会等名
      16th International Congress on Neutron Capture Therapy
    • 発表場所
      ヘルシンキ
    • 年月日
      2014-06-14 – 2014-06-19

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公開日: 2016-06-01  

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