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2013 年度 実績報告書

遺伝子改変動物を用いた肺再生・成長の解析

研究課題

研究課題/領域番号 25893034
研究種目

研究活動スタート支援

研究機関千葉大学

研究代表者

尹 貴正  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (80710491)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード肺 / 再生 / 移植 / マウス
研究概要

左肺全摘後残存肺(右肺)の形態学的解析を行った。成体マウスC57BL/6(9週齢)4匹(+2匹)に対してイソフルラン吸入による全身麻酔下に気管内挿管を施行し、人工呼吸器管理を行う。左第4肋間で開胸し、左肺門を5-0ナイロン一括処理により左肺を切除する全摘群を作成する。摘出した左肺は凍結標本として保存する。コントロール群としてSham operation群4匹(+2匹)では、同様の手技で開胸を行い、肺の切除は行わずに閉胸する。左肺全摘後、経時的に胸部CTを撮影し、CTデータから体積、平均CT値を算出する。胸部CTを撮影した後、右肺を摘出し、肺湿重量を測定し2群間で比較した。
また、摘出した右肺に10%ホルマリンを15cm水柱の圧で気管から注入後、気管を結紮して固定。パラフィン包埋後、5μmに薄切した組織をヘマトキシリンーエオジン(HE)染色を行い肺胞密度を比較した。
左肺全摘後の右肺の湿重量、体積はsham operation群と比較して増加しており代償性肺成長を示唆する結果であったが、肺胞数は大きな変化がないことが推察され肺胞の新生ではなく、肺の過膨張、間質組織の増生が主体と考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

左肺全摘モデルの実験は比較的順調に進んでいるが、肺移植モデルの実験はやや遅れていると考える。肺移植の手技は難度が高く、安定した手技確立に時間を要している状況である。

今後の研究の推進方策

今後は左肺全摘後残存肺(右肺)の遺伝子発現解析を行う予定である。全摘群の右肺切片よりRNAを抽出し、マイクロアレイにより遺伝子発現に関して、あらかじめ切除していた左肺をコントロールとして網羅的遺伝子発現解析を行う。2倍以上、もしくは1/2以下に発現が変化した遺伝子をリストアップし、Gene set enrichment analysisを行い、どのような遺伝子群の発現が有意に変化していたかを解析する。
また、左肺全摘マウスおよびSham operationマウスの手術翌日に2.5×106のII型肺胞上皮細胞を経気道的に注入する。II型肺胞上皮細胞の補充が代償性肺成長、細胞増殖に与える影響を、Proliferating cell nuclear antigen(PCNA)による免疫組織化学染色で確認する。
同時に、マウス左同所性肺移植モデルの手技を確立し、拒絶反応に対するII型肺胞上皮細胞の効果を検討する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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