中心体は細胞分裂期において紡錘体極として働く事により染色体の均等分配に本質的な役割を担っている。正常細胞では細胞周期1回につき一度だけ中心体複製が起こる様に厳密に制御されている。しかし癌細胞ではストレス刺激により中心体数の異常が容易に引き起こされるが、その分子機構は不明であった。我々は2つのストレス応答経路であるp38/JNK経路およびp53経路が協調的にPLK4を介した中心体複製を制御することを見出した。更に中心体複製を抑制する際のSAPK標的分子の特定にも成功した。 またPLK4の中心体移行機構の解明も行っており、PLK4の中心体輸送に関わる分子を複数同定することに成功した。
|