成体心筋細胞は新陳代謝しており、既存の心筋細胞が分裂・増殖することが主なメカニズムである。本課題では、増殖能を保持・獲得した心筋細胞の特性を明らかとするため、(1) 細胞周期インディケータFucciを用いて、心筋細胞特異的に細胞周期を単離・解析可能なin vivo, in vitroシステムを構築するとともに、(2) 臓器や器官の適切な大きさ(増殖の程度)を決める役割を担い、心筋細胞の増殖能にも関連するHippo-YAP経路を修飾する薬剤のスクリーニング作業を開始できた。これらの成果を生理的および病態モデルマウスで検証し応用することで、成体心筋細胞の増殖能を増幅する治療方法の開発に繋げたい。
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