原発性及び転移性肝がんに対する治療において、『繰り返し肝切除』は生存期間の延長や根治を期待しうる方法である。しかし『繰り返し肝切除』の問題点として、前回手術後の癒着と残存肝の再生能低下という2つの問題点が挙げられる。我々はマウス肝切除後癒着モデルにおいて、中皮前駆細胞を移植することで肝切除後の癒着を防止しうること、加えて肝切除後の肝再生を促進しうることをすでに明らかにしている。本研究では、大型動物モデルにおいても中皮細胞移植により良好な癒着防止効果を得ることが出来た。またマウスのアロ移植においても同種同系移植と同様の効果が得られた。
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