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2014 年度 実績報告書

腸管を介した歯周炎-メタボリックシンドローム病因論 ―TRPチャネルの関与―

研究課題

研究課題/領域番号 25893079
研究機関新潟大学

研究代表者

野中 由香莉  新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (40710520)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード歯周炎 / TRPチャネル
研究実績の概要

歯周炎と全身性疾患の関連については過去に多くの報告がされてきたが、未だそのメカニズムについては不明な点が多い。本研究では、歯周病原細菌の感染により肝臓や脂肪組織などの代謝組織の異常が生じ、全身の臓器に炎症状態を惹起しているというメカニズムにTRPチャネルが関与しているという仮説を立てた。
歯周病原細菌経口感染マウスモデルを用いて、腸管、肝臓、脂肪組織など各臓器における各種TRPチャネルの発現について網羅的に解析を行った。その結果、歯周病原細菌感染により肝臓及び空腸におけるTRPV1の発現が有意に上昇した。
次に、in vitroでヒト肝臓由来細胞株であるHepG2を用い、各種TLR刺激を加えた際のTRPチャネル発現の変動を検討した。その結果、TLR4リガンドであるLPSによってTRPV1発現が有意に上昇することが明らかとなった。さらに、このとき誘導される炎症性サイトカインであるTNFαの産生が、TPRV1の活性化により抑制されることが示された。ここから、肝細胞において、TRPV1は細菌由来の刺激に対する炎症応答についてネガティブフィードバックの働きを持つことが示唆された。また、肝臓においては歯周病原細菌感染により脂質代謝異常が引き起こされることが明らかとなっているが、これに関連して、HepG2における脂質代謝関連遺伝子発現にTRPV1が与える影響を検討した。その結果、LXRβやLDLRの発現がTRPV1アゴニストによって抑制されることが明らかとなった。すなわち、TRPV1は肝臓において炎症応答だけでなく脂質代謝機能も制御する働きをもち、歯周病原細菌感染時に全身に起こる炎症応答や脂質異常症の病態形成に関与している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件)

  • [雑誌論文] The Role of Distinct T Cell Subsets in Periodontitis―Studies from Humans and Rodent Models.2014

    • 著者名/発表者名
      OkuiT, Aoki-Nonaka Y, Nakajima T, Yamazaki K
    • 雑誌名

      Current Oral Health Reports

      巻: 1 ページ: 114-123

    • DOI

      10.1007/s40496-014-0013-z

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Natural killer T cells mediate alveolar bone resorption and a systemic inflammatory response in response to oral infection of mice with Porphyromonas gingivalis.2014

    • 著者名/発表者名
      Aoki-Nonaka Y, Nakajima T, Miyauchi S, Miyazawa H, Yamada H, Domon H, Tabeta K, Yamazaki K
    • 雑誌名

      Journal of Periodontal Research

      巻: 49(1) ページ: 69-76

    • DOI

      10.1111/jre.12080

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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