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2013 年度 実績報告書

HSV-1皮膚感染モデルを用いた帯状疱疹に伴う疼痛発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25893080
研究種目

研究活動スタート支援

研究機関富山大学

研究代表者

矢島 美彩子  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (60443131)

研究期間 (年度) 2013-08-30 – 2015-03-31
キーワード水痘・帯状疱疹ウイルス / 単純ヘルペスウイルス / 帯状疱疹後神経痛 / 帯状疱疹 / 感染症
研究概要

本研究は、水痘・帯状疱疹ウイルスによる帯状疱疹の皮膚病変に伴う疼痛発症のメカニズムの解析および帯状疱疹関連痛や帯状疱疹後神経痛の病態と治療に関する基礎研究を行うことが目的である。
平成25年度は基礎実験として、静注用免疫グロブリン製剤(IVIG)におけるスルホ化がその抗体活性に与える影響について検討を行った。ウイルスに対する抗体の存在が病態の修飾に関わるため、抗体の感染防御における役割について整理するためにも、本基礎実験は重要である。
IVIGは免疫不全患者の水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)やサイトメガロウイルスなどの重症感染症の治療に用いられている。スルホ化が抗体活性に与える影響を検討するため、スルホ化IgGおよびインタクトIgGを用いて、補体存在下・非存在下におけるVZVに対する中和抗体価、VZV感染細胞に対する抗体依存性細胞障害(ADCC)活性の比較を行った。
インタクトIgGのVZVに対する中和抗体価は、補体の添加により約5倍上昇した。スルホ化IgGでは補体添加による中和抗体価の増強は認められなかったが、脱スルホ化により補体添加による中和抗体価がインタクトIgGと同程度まで上昇した。インタクトIgG、スルホ化IgGのどちらにおいてもVZV感染細胞に対するADCC活性が認められたが、IVIGを希釈した場合には、スルホ化IgGのADCC活性はインタクトIgGと比較して低いことが明らかとなった。一方で、スルホ化IgGは投与後に生体内でインタクトIgGに戻ることが報告されており、生体内ではインタクトIgGと同様の中和活性およびADCC活性を示すと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

IVIGにおけるスルホ化が抗体活性に与える影響の検討を行っていたため、帯状疱疹の皮膚病変に伴う疼痛発症のメカニズムの解析についてはやや遅れている。

今後の研究の推進方策

HSV-1皮膚感染モデルを用いて、マウスの帯状疱疹様病変に伴う、皮膚、後根神経節、脊髄後角、末梢神経等の形態学的変化とそれに関わる因子を解析し、ウイルス感染と皮膚病変に伴う疼痛発症のメカニズムについて解析を行うこととする。

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公開日: 2015-05-28  

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