研究課題/領域番号 |
25893083
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
石田 史織 信州大学, 医学部, 助教 (20710065)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | 療育 / 家族(父親)支援 / 発達障がい児 |
研究概要 |
療育を受けている児の父親たちの実態把握を目的として、協力施設において93名を対象に自記調査票を用い自由回答形式で調査を実施した結果、回収率は43.0%であるが、自由回答式で設問数が20題と多く対象者に負担をかけたにも関わらず、父親たちの現状や家庭における育児体制やその課題、ニーズを把握することができた。 父親の現状は、子どもが療育を受ける前後で父親としての役割に変化があったと答えた者は26%で、変化がないと答えた者が大多数を占めていた。回答について両群で比較したところ、育児に関しては障害に理解を示しできるだけ子どもに合わせた関わりをしようという意識を持ち、実際に育児への参加が増えている傾向がみられた。家事についても、妻の負担の大きさを感じ実際に家事をする機会が増えたなど育児だけでなく家事にも積極的に参加し,育児においては療育的視点をもって関わろうとしていることが示唆された。その他には、妻への精神的サポートも行っている様子がうかがえた。 しかし、変化がないと答えた者の中にも同じ傾向を示す者もいたので、役割変化に対する認識の違いを分析する必要性が次年度調査での課題となった。また、共通した傾向は、仕事に追われ育児や家事に参加できない状況があること、育児・療育にどう関わってよいかわからないこと、家事や育児への参加状況に差はあるものの主は母親が担い父親はサポーターとしての関わりであることから、性別役割分業意識を垣間見た。そのような状況から、大半の父親たちは育児に関して相談する場や障害に関して学ぶ機会を求めており、専門家から育児(子どもとの関わり方)について学びたいと同時に、同じ境遇にある父親たちからも経験から学び支え合いたいということであった。他にも、行政機関に対して制度やサービスの向上を求め、乳幼児健診における発達障害の早期発見や早期療育の導入することなど父親たちのニーズを把握できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H25年度調査内容の内容検討について、年度内に検討会を実施することができなかった。そのため、H26年度実施予定のアンケート調査の調査票の内容検討が現時点では不十分なので、H26年度早期に内容検討会を実施したのち修正などを行い、長野県内の療育施設職員と通所児の父親対象の調査を実施し進めていく必要性がある。
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今後の研究の推進方策 |
父親の現状やニーズをより明確に把握するため、対象者の規模を拡大して長野県内の就学前児に療育を実施している39施設に通所している児の父親を対象にアンケート調査を実施する。 同時に同施設において療育に関わる職員(保健師、保育士、OT、PT等)に対してアンケート調査を実施し、職員から見た父親の現状やニーズ、父親を含めた家族にとって必要な支援、自治体保健師との関わりや保健師に求める役割などについて調査し、当事者である父親たちと、支援者である療育施設職員の調査結果を元に療育の現場で求められている支援も含め、自治体保健師または保健サービスによって提供される実用的でかつ具体的な家族(父親)支援方法やシステムを検討する。
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