発達障害児の父親の多くは、生活上の世話やしつけ等を中心に育児を担っていた。また、配偶者からのアドバイスや児との関わりをとおして障害や児の特徴に理解を示していた。そして、療育的な関わりや心持ちで児と接し、父親自身も成長していることが考えられた。しかし、児の理解や育児等に不十分さがあり配偶者からストレスと捉えられていることも伺えた。実際、父親はソーシャルサポートを受ける手段が母親に比較すると少ない状況にあり、サポート相手が配偶者に限局していることや“父親同士のつながり”と“学ぶこと”をニーズとして求めていることから父親への育児支援体制整備やピアサポートの実施の必要性が急務であることが明確になった。
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