我々はもやもや病の感受性多型としてMysterin (RNF213)遺伝子のp.R4810Kを同定したが、病態に果たす役割は不明である。本研究では、もやもや病疾患iPS細胞を血管内皮細胞(iPSEC)に分化して解析を行い、p.R4810Kを有するもやもや病患者由来のiPSECで血管形成能が低下することを明らかにした。さらに、p.R4810Kが有糸分裂異常を引き起こし、ゲノム不安定性を誘導することを証明した。また、組織特異的Mysterinトランスジェニックマウスを作成し、Mysterin変異体の血管内皮での発現が低酸素によるangiogenesisを抑制することをin vivoで明らかにした。
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