研究課題
(1) miR-629阻害剤によるEMT関連因子発現への影響TGF-bによってEMT関連因子(N-cadherin、Slug、Snail、ZEB1)の発現上昇がみられ、間葉形様への形態変化がみられたが、miR-629阻害剤によりこれらTGF-bによる効果は減弱した。一方、miR-629 mimicは、TGF-bの効果(EMT関連因子の発現変化)を促進した。(2) TGF-bによる遊走能・浸潤能亢進作用へのmiR-629阻害剤の影響TGF-bによって遊走能・浸潤能亢進作用がみられたが、miR-629阻害剤によりこれらTGF-bによる効果は減弱した。一方、miR-629 mimicはTGF-bによる遊走能・浸潤能亢進作用を促進した。(3)TGF-bによる遊走能・浸潤能亢進作用へのTRIM33 siRNAの影響昨年度までの研究から、miR-629はTGF-bシグナル抑制因子であるTRIM33タンパク質量を減少させることにより、TGF-bシグナル伝達経路を促進することを見出している。miR-629がTRIM33を抑制することによりTGF-bシグナル伝達経路を促進させ、遊走能・浸潤能を促進させている可能性が考えられる。そこで、TGF-bによる遊走能。浸潤能亢進作用に対するTRIM33 siRNAの効果を検討した。TRIM33 siRNAによって、TGF-bによる遊走能亢進作用は更に促進されたが、浸潤能亢進作用には影響はみられなかった。これらのことより、miR-629はTRIM33を介して遊走能を促進させるが、浸潤能に関しては別の標的因子を介して促進させている可能性が示唆された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Molecular Cancer Research
巻: 13 ページ: 565-574
10.1158/1541-7786.MCR-14-0300
http://www.phs.osaka-u.ac.jp/homepage/b008/